KUEPのロゴマーク・施設等をリニューアルしました
この度リニューアルされた「京都大学アントレプレナープラットフォーム(通称:KUEP)」のロゴと空間は、“新たな価値創造のための多角的視点の獲得とリフレクティブな学びの誘発” をデザインコンセプトに、美術家・田中英行を中心としたクリエイティブチームによって計画されました。
■リニューアルに込めた想い
多角的な思考を誘発するリフレクティブな空間
▲移転、リニューアル後のKUEP
ゼロから新しい価値を生み出していくとき、そこにはさまざまな「視点」が必要になります。これまで当たり前だと思っていたことを疑う視点、目の前にあるものごとの周辺を想像する視点、そして、あなた自身の興味や経験をリフレクションすることで見つけていく視点。「KUEP」のロゴマークと空間は、視点を連続的に切り替えることで多角的にものごとを捉え、あなただけのビジネスアイデアを社会に 展開していく様子を表現しています。
▲移転、リニューアル前の空間
2Dと3Dの視点及びデジタルファブリケーションの機器から想起されたロゴは、どこまでも拡張可能なパターンとして壁面に展開され、全体のカラーリングは京都大学のブルー、マットグレーとシルバーを基調としたコンセプトを象徴する色彩となっています。
-- リューアルに寄せて
世の中に新しい価値や概念を生み出すことを新規ビジネスの創出と捉えるのであれば、その創造的行為は、アーティストがアート作品を生み出す時の視点のあり方や思考プロセスとの共通点が多く、根源には同じ真理が存在していると私は考えます。歴史を遡っても人類は創造的行為を繰り返すことで、私たちの精神は未来へ向かってアップデートされていくものと言えるでしょう。
戦後の芸術史を変えたとされている美術家ヨーゼフ・ボイスは「全ての人は芸術家である」という信念のもと、人々の創造性による社会の変革を目指し、「自ら考え、決断し、行動せよ」と人々に呼び掛けました。同様に、自己の意思決定と行動の重要性については、京都大学で教鞭を執り、KUEPの立ち上げにも尽力された故・瀧本哲史氏も「自分で考え自分で決める」「行動せよ!」という言葉で残されています。
私は、新たな船出を迎えたKUEPのディレクションにおいても、自らが然るべき「考え」と「決定」を導き出し、「行動」へと向かう一連のプロセスが誘発される空間づくりを目指しました。本プラットフォームを利用する多くの人々が一人の表現者として立ち上がり、日本という限られた領域からより広い世界に目を向け、人類の未来をも切り開くようなムーブメントがこの場から生まれることを願っています。
美術家・田中英行
▲グラフィックパターンをペイントする田中英行とmogana laboratoryら
〈プロジェクトチーム〉
・クリエイティブディレクション:田中 英行(Qe to Hare Inc.)
・グラフィックアートディレクション:赤井 佑輔(paragram)
・グラフィックデザイン:青柳 美穂(paragram)
・基本設計:井上 智治
・サイン施工:mogana laboratory
・写真撮影:山根 香(Qe to Hare Inc.)
・編集:並河 杏奈
・企画・製作・WEB:Qe to Hare Inc.
- ■KUEPについて
アントレプレナーシップを育むためのプラットフォーム
京都大学アントレプレナープラットフォーム(KUEP : Kyoto Univerisity Entrepreneurs Platform)は、京都大学を起点とした、起業家育成のために必要なさまざまリソースを提供するための基盤となるものです。KUEPでは、大きく分けて、物理的なプラットフォームと人的なプラットフォームを提供しています。
▼リニューアル以前のWEBサイトはこちら
https://kuepjp.wixsite.com/kuep